NECRONOMICON Aleister Crowley ネクロノミコン その0 アレイスター・クローリー生誕100年記念版 はじめに KOZEより このたび、H.P.ラブクラフトによる「ネクロノミコン」というひとつのグリモアールを翻訳し、このサイトにアップロードします。 多くの人が「クトゥルー神話」はクラフトの創作による架空の物語であり、そのなかに登場する「ネクロノミコン」も実際は存在しないと言われてきました。僕もクラフトの作品には惹きつけられ、中学生のころ夢中になって読みふけりました。Howard Phillips Lovecraftと言えば僕の体の一部のような感覚で、いまでもそのワクワクは(もちろん)残っています あれから何年経ったでしょうか、最近(でもないですが、少し前に)ネクロノミコンが海外の出版社から出版され、日本でも翻訳本が出ました。 以下の2点であったと記憶しています。 ドナルド・タイスン (編集) のもの ジョージ ヘイ (編集) のもの もちろん僕も期待して購入しました。僕はドナルド・タイスンのものを購入して読みました。 Amazonの購入者の書評を見ても、実際のネクロノミコンの部分が少なくて不満を持っている人が多かったようです。僕もドナルド・タイスンのヴァージョンのものに対しては同意見です。大きな失望をおぼえました。 僕の意見です:上記の作者(編者)、翻訳者は共に「文学者」あるいは「魔術研究家」のようです。僕も実際に黒魔術の本を英語から日本語に翻訳していますが、この世界の洋書は特殊なものでとても泥臭いです。内容が濃くなればなるほど難儀します。さらに実際に体験した人間でないとわからない部分があるというのは確かです。つまり、霊的なあるいは階層の異なる世界を理解(経験)している人でないと、まず正確な翻訳は不可能です。そこらへんが原因ではないかと思います。 今回僕がチャレンジするのは、現O.T.Oの創始者というところに収まった、魔術師アレイスター・クロウリーの編集によるものです。クロウリーはご存じのように、魔術師として一世を風靡した才人です。決して「ぽっと出」の似非魔術師ではないです。その意味で単なる解説書では見られない具体性を伴った内容になっています。 クラフトもまた単なる文学者ではなく魔術師としての一面を持っていたと思います。現にセレマとの共通点も多くあり、この本の中でも指摘されていますが、他のクロウリーの魔術本でも指摘されています。世界は魔術が動かしています。 更新の頻度は不定期ですが、今日から頑張って進めていきたいと思います。 ================= 追記:A.クロウリーが翻訳して限定販売した幻の書があるということで、僕はすっかりそれかと思っていましたが、もう少し調べてみるとどうもその本命とは違うものらしいです。内容は「サイモンのネクロノミコン」とほぼ同一です。ちょっと残念でした。サイモンという人も諸説あるようで、謎の人物ですが、一説では「O.T.Oの上級メンバー」という説もあります。また別の説もあります。どこかでクロウリーと繋がっているとは思うのですが、「クロウリーの編纂」とはちょっと違います。そのつもりでお読みください。しかし内容はそれなりに面白いので、少しづつ翻訳作業を進めていきます。また「シモンのネクロノミコン」と言われているものがあるそうです。「修道士シモンによる、主に旧神の召喚方法に付いて書簡化された一冊。アレイスター・クロウリー生誕100周年記念に限定販売された。」とあります。本文中に編者が「元修道士としては・・・」と言っているので可能性はあります。しかし元修道士で魔術へ転向した人は結構いるようなので、これも何とも言えません。むしろ僕は、この本の中でも紹介されているIdries Shahという人が書いた「The Secret Lore of Magic」という本をお薦めします。時期を見て翻訳をします。実際の作業も書いてあります。
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Howard Phillips Lovecraftの一ファン KOZE ネクロノミコン その0 終 ネクロノミコン その1へ続く 魔術団体HAKII KOZE