蛇の同胞団_002

蛇の同胞団002

では蛇の同胞団第一回目に引き続き、再びウイリアム・ブラムリーの著作「エデンの神々」から引用をします。

同著、第5章スネーク教団 71ページより
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アダバ*よ、おまえはアヌ王の前に行くのだ。天への道をたどるのだ。天まで昇ってアヌの門に近づいたなら、「生命を担う者」と「真理を育む者」がアヌの門に立っている。

* アダバとは創世時代の人間の名、聖書のアダム

エアは創生時代の人間(アダム)に霊的自由への道を教えようとした札つきの罪人と名指しされる。どうやらエアは被造物のホモ・サピエンスを地球の重労働用に創り出したものの、ある時点で霊的隷属を手段に使うという決断をひるがえしたようだ。シュメールで言われるように、エアが歴史上に実在した人物だとすれば、地球上に<教団>を創設するさいにはリーダーになったにちがいない。

<教団>は蛇をシンボルマークに採用した可能性が高い。地球上で最初のエアの家は、「蛇沼」とエアが名付けた、蛇の生息する湿地帯に建てられたとされるからだ。蛇のシンボルマークが採用されたもう一つの説明として、ゼカリア・シッチン氏はこう述べている。聖書の中では「蛇」に相当する語は「ナハシュ」だ。これはシュメール語根の「NFSH(ヌフシュ)」に由来し、もともと「解読・究明すること」を意味する。

善意は充二分にあったが、伝説上のエア神と創設期の<教団>は、明らかに人類の解放に失敗した。メソポタミアとエジプトの古文書、並びに聖書文献によると、「蛇」は他のカストディアン党派にたちまち敗北してしまう。

聖書によれば、エデンの園の蛇は使命を完遂できないうちに打ち負かされて、アダムとイブに第二の樹の果実をちゃんと与えることが出来なかった。エア(やはり蛇の姿でも表される)は地球上に追放され、敵対する党派から徹底的に極悪非道呼ばわりされた。人類の間に二度と広範な信奉者ができないようにするためだ。エアの称号は「大地の主」から「魔王」に変えられた。他にもひどいレッテルがいろいろと貼られた。サタン、悪魔、悪の化身、地獄の君主、害虫の王、嘘つき君主などがそうだ。

エアは神の宿敵で、地獄の番人とされ、エアの目的はもっぱら万人を霊的に奴隷化することで、地球上の凶事はなんでもエアのせいだと、人々は教え込まれた。そしてエアの来世(生まれ変わり)の姿を1つ残らず突き止めて、見つけ次第エアとその追随者を殺すようにそそのかされた。

エアの様々な呼び名に倣った(「悪魔教」「悪魔崇拝」など)どの信仰と実践も空恐ろしく下品なものとされ、良識人は関わらない(いや関わってはならない)ものとなった。エアとその弟子たちは、人類からここぞとばかりに嫌悪の目で見られるように仕向けられたのだ。

もちろん、古代シュメール文書では、実際にエアが聖人に描かれていたわけではない。メソポタミアの文献では、性格に明らかな欠陥のある人物に描かれた。エアが実在の人物だとすれば、実務肌の天才ではあったが、往々にしておのれの目標達成にともなう不都合な結果を見越せないずさんなところもあった。

労働種族(ホモ・サピエンス)を創出することで、エアは霊的抑圧の強力な道具を、みすみす敵の手に渡すはめになった。<スネーク教団>を創設しただけに終わったのか、いったんは権力を握りながら失ったのか、いずれにしても大きなドジを踏んだようだ。

<スネーク教団>は敗北後も、人類の問題では一大勢力を保ち続けた。ただし、エアと<教団>の創設メンバーが対立したとされるカストディアン党派の支配下に置かれてだ。歴史を見ると、新しいカストディアンの「神々」の下で、<教団>は世にも恐ろしい霊的抑圧と裏切りの道具と化したことがわかる。多数の誠実な人道主義者たちが<教団>のルートを通じて、真の霊的改革を図ってきたというのに、現在に至るまで内実は変わっていない。労働種族を創り出し<スネーク教団>を創設することで、「神」のエアは、数十億の地上の霊的存在を陥れるのに、結果的に一役買ってしまったのだ。
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以上「ウイリアム・ブラムリー著、エデンの神々(明窓出版、南山宏訳)」より転記引用。

カストディアンはいま現実に存在するのでしょうか?いま現実的に存在するかどうかと言うよりも(僕はいまだに存在すると思っています)、この白を黒と思わせるこのやり方は、いまでも行われています。


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