召喚魔術全般にわたる注意事項 このウェブサイトはルシフェリアン魔術研究のウェブサイトですが、魔術の術式といった部分では他の魔術とも共通項があります。他の魔術といっても僕が経験したのは、密教の「四度加行(しどけぎょう=大体の修法の基本になる部分の履修であり、また全てでもある)」と「敬愛法」そして「増益法」。そして西洋魔術の方ですが、日本では資料が多かったこともあり、G.D(黄金の夜明け団Golden Dawn)のものを勉強し修練に励みました。そしてルシフェリアン魔術です。 夫々の魔術の共通項ということで数え上げていくとかなりの量になってしまいます。そこでこの記事では共通項の中でも基本的にこれだけはおさえておかないと、というものについてお話します。 というのも、特に始めたばかりの人の場合は、目に見えない霊的な世界ということもあるのですが、ハッキリと本人の眼で確認できないので、どこの部分をどういうように注意すればいいのかが見当すらつかないのです。そして結果的に脱落する人が多いのです。 魔術は奇術や手品とはまったく違う ===> 映画や小説、またはゲームのなかの魔術師は無敵です。自分自身の姿を自由に消したり現わし、龍を呼び雲を散らします。また魔法の杖ひとつで物の姿かたちを変えてしまいます。僕はこれらを否定はしていません。どこかにそのようなことが可能な世界があるかもしれません。また過去はるか昔はそのような能力を持っていた人間がいたと言っている人もいます。 僕個人の意見としては、確実にそのような技術を保存してきた団体があると思います。しかし、この今の世界を見てみると、とても稀有です。存在しているにしても、入り口はちゃんと進んでいく必要があります。小学校から入り大学まで進むのです。 魔術の目的は自分自身に変革を起こし自分と自分の周囲に変革を起こすことです。「物語のなかの魔法使い」を探し出すことが、現代の魔術師の最終目的ではありません。正統な道を歩んでいれば「スーパー魔法使い」とも必ず縁があります。 まず出発点を間違えないようにしましょう。 また、映画の中のスーパーマン的な魔術師の活躍は、ひとつの精神活動の象徴である、ともいえます。心の中の変革作業をそのままストレートに表しても、普通の生活を送っている人にはチンプンカンプンなので、すべて、象徴で表している。ということです。しかしその行先には本当に全ての人間がスーパーマンになれる道が横たわっているのだと思います。 護身・結界 ===> 自分の身を護るために、バリアを張り巡らして防御することです。この術は西洋魔術にも密教にも共通しています。ここで言えることは、「意識の使い方」に習熟しないといけないということでしょう。自分の身の回りに張り巡らしたバリアは目に見えなくても本当にそのようなバリアが自分の周りに存在していて「視覚化(実際に目の前にあるかのごとく実見すること)」をするまでに至らなくても、何となくその気になってみましょう。「その気になる」のが魔術師にとって必須の能力です。 魔術師の基礎能力(その他・追加) ===> 魔術をやる上で是非とも身につけておいたほうがいい、という能力はいくつかあります。上記の「その気になる」も勿論必要ですが、その他にもあります。それは「何かがなにか他の違ったものに見える」という能力です。どういうことかと言うと、何かしらの模様なり絵画なりが、見る角度や、その時の心理状態が原因でまったく違ったものに見える、違った形が突如としてそこに浮かび上がってくるのです。再び角度をもとに戻したり気が散ってしまうと、たちまちのうちに跡形もなく消え失せてしまいます。 そのような、違ったものが出現するときは一種の変成された意識状態に近いものがあるのですけど、その状態を覚えておいて、儀式魔術のときに作為的に、その状態へ入るのです。ぼ~っとした状態の時に入り込みやすいです。すると魔神を召喚する時にも「見よう見よう」と力まなくても、ひょんなことで召喚対象の霊的存在物と対面できることがあります。 これはコーヒー占いとか紅茶占いといった、不定形なものがメッセージを教えているので、そこから読み取り判断をする、といった方法と似ています。ロールシャッハ・テストのシミを見る時のような感覚です。 魔術団体 HAKKII KOZE