ティアマートの魔導書 はじめに

ティアマートの魔導書

はじめに:

1.ティアマート(TIAMAT)というのは、メソポタミア神話に登場する女神です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ティアマト

この魔導書にはティアマートと11の悪魔を召喚し、その魔力を駆使するための方法が記されています。この魔術は自分の内部にティアマートとその創造物である11のモンスターの力を受肉し、あるいはこのパワーを他の人にも差し向けることができる、という魔術です。

呼び出す神は古代の神(悪魔)ですが、粗削りな荒々しいパワーを持っていて、知る人の間では結構危険なものとして扱われているようです。現代の世の中でティアマートの情報を探そうとすると、古代バビロニアの歴史や神話の本に登場するぐらいです。


2.この魔術をおこなう人

基本的には魔術の基礎ができていて、ある程度使いこなせる方(中級以上)が対象です。ただし中級といっても判定は難しいですね。

目安としては黄金の夜明け団の「プラクティカス(実践者)」ぐらいのもの、ですが、これとて本家のG.D内での位階そのものが形骸化していたとも言われていたので、何とも言えません。

このウェブサイトをご覧になっている方は日本の方がほとんどだと思いますので、G.Dの位階はあまり捉われなくてもいいと思います。あくまで目安です。

むしろ自分でコツコツと実践を積み重ねている人で、自分の人間としてのランクが徐々に上がってきていると感じている人が対象です。


3.この魔術はどんな魔術か

このような魔術の実践書には「実践時は危険だから注意すること」といった注意書きがかならず現れます(特に黒魔術系)。これには更なる注意書きが必要で「過去に精神疾患を患った人や、心理的に不安定な方は実行しないでください」、という一文です(ネクロノミコンにもそう書いてありました)。

どのような魔術においても魔術書の注意書きには忠実に従うべきです。ではこの「ティアマートの魔導書」内の召喚魔術はどうでしょうか?少なくとも通常の魔術の倍は危険だと思います。この魔術は黒魔術なので自分の意識のコントロールができてない人は、絶対に手掛けるべきではないです。実践はしないで、興味半分で読み物として読んでください。

そもそもこの魔術は魔法円(サークル)を使いません。魔法円には幾通りかの解釈があるものです。そのうちの最もスタンダードなものというのは、魔界と人間界の間に線を引き、魔法使いはその内側に立つ。召喚した魔物は円の外側の東側の小さな円に出現する。その二重のサークルの防御の力により悪魔は魔法使いに手を触れることはできない。もしもそのサークルが少しでも途切れると悪魔はそこから侵入し魔術師は八つ裂きにされる・・・・というものです。これがクラシック・スタイルの召喚魔術です。

すると、僕は今「ティアマート召喚では魔法円は使わない」といいましたが、果たして安全なのか?という疑問が出ます。

これは、根本的な考え方が違うのです。「ティアマート召喚」では魔物と距離を置くのではなく、魔物を自分の中に取り込むのです。線を引く(結界を張る)必要がないのです。ネクロノミコンの魔術の場合にも注意事項に「これらの悪魔には防御が効かない」とありましたが、「ティアマート召喚」も同じであり、そもそも魔法円を描いても防御の効果がないそうです。

ルシフェリアン魔術においては魔法円を描きますが、魔法円は悪魔を防ぐものではないとあり、魔術師は最終的に魔法円の中心のルシファーのシジルのところで、ルシファーと一体となります。魔法円はそのためのモノなのです。

ティアマートの儀式でも魔術儀式で悪魔との合体を目指しています。ちなみにルシフェリアン魔術にもティアマートの儀式の記述はありますが、今回のティアマートの儀式はもうちょっと掘り下げたものです。

僕の場合は、カインの召喚で四方に神(北:カイン、西:アヌビス、南:トート、東:セト-アザゼル)を呼んでエネルギーを集めてから→ティアマートの召喚→11の悪魔の召喚、というように進んでいきます。この流れは「ルシフェリアン魔術入門」の記事に書いてあります。僕はルシフェリアン魔術の魔法円(グランド・ルシフェリアン・サークル: 手作りです)を地面に置きます。

そして魔術師は悪魔と一体になり強大な力を発揮します。

この本の著者は不明です。

> 最初のIntroduction の前部分にロシア語の注意文が書かれています。僕はロシア語はまったく解らないので、グーグル翻訳を使ってみましたが、それでも意味不明でした。翻訳ソフトは当然直訳しますが、特に魔術の実技書のような特殊な内容のものは英語といえども、めちゃくちゃな翻訳になります。原書に書いてあったので、とりあえず転記しました。

> その構成はBOOK1、BOOK2、そしてBOOK3の3つに分かれています。

BOOK1は諸々のバックボーンや神話の解説部分です。結構長いですが特に古代の悪魔を呼ぶときにはそのバックボーン(神話が多い)をよく理解しておく必要があります。

BOOK2の「ティアマートの子供たち」というところから実際の儀式の儀軌が始まります。こちらはBOOK1よりもさらに長いです。

BOOK3はAPPENDIXです。

ティアマート魔術にはシュメール文化が背景にあります。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、シュメール文化はかなり古いもので、謎の部分が多くあります。まだまだ未知の魔術であり、ポテンシャルなパワーを持っている魔術です。

僕は過去この魔術を実践し、大きな成果を得ました。もちろん建設的な使用目的でした。黒魔術といっても使い方ひとつです。


KOZE